いつか途方にくれる

2018年05月17日

 5月13日は母の日だった。例年通り、ずいぶん前からこの日が母の日だとわかっているにもかかわらず、前日の仕事終わりに花屋さんに駆け込んだ。どの花にしようかと忙しげに見て回る間にも、次々に母の日用の花を買いに女の人たちが入って来る。いつ見ても色とりどりの花は可愛く美しく目を楽しませてくれるが、本日はゆっくりその幸せを味わう余裕はない。くるくると店内を回りこれぞという花を選ぶ。トルコギキョウの紫が幾重にも重なる花籠と、明るいピンクのマーガレットが可愛いらしい花バケツに決めた。メッセージカードを添えて、宅急便屋さんに走り、何とか、13日の午前到着便で送ることができた。

 毎年、母の日の前になると慌てて、少しでも日ごろの感謝の気持ちを伝えなければとバタバタして情けない限りだが、今年の母の日には思うところがあった。悲しいけれど、人はいつか必ず死んでしまう。順番通りにいけば、やはり親の方が先に雲の彼方に旅立ってしまうのだろう。今まで心から愛してくれた人が、突然今日から世界のどこを探しても会えなくなってしまう。こんな悲しいことがあるだろうか。私はとても耐えられる気がしない。皆、どうやってその空虚さをやり過ごしているのだろう。だから人は愛する人を見つけ、自分の家族を作るのだろう。愛する人は一人でも多い方がいい。

 周りでは、先に親御さんを見送った人も少なくない。いつか私も、母の日を前に途方にくれる日がくるのだろう。
(土性里花・グループPEN代表)

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