84歳の新たなる挑戦

2018年01月11日

 今年も広島で一人暮らしをしている母のところへ家族で帰省した。母も84歳になったが、変わらず元気でいてくれる。

 今年は母に家族の写真や情報を共有してもらう方法としてラインに挑戦してもらった。ラインとは携帯電話のひとつの機能のことで、何人でも同時に文字で会話ができ、写真も動画も送ることができる。私たち家族も家族ラインを持っていて、別々に暮らす娘たちとも思い立った時にすぐ会話することができ、家族で情報共有ができる。

 「母さんには無理無理!」と、しり込みする母にスマートフォンを渡し、夫と娘が夜中まで付きっきりで使い方を教える。夜になって補聴器を取ってしまった母に伝える大声が、早々と寝室に引き上げてしまった2階の私の耳にまで届く。翌朝の母は、画面を開きラインを見ることまではできるようになっていた。ただし、文字は打てない。返事はいつも通りにいわゆる「ガラケー」と呼ばれる従来型携帯電話からメールで送ればいいよ、ということに落ち着いたらしい。

 それから毎日、写真を送るようにしているが、今日もひっそりと既読マークがつく。時々、数字だけの暗号のようなコメントが母から入る。一度だけ画面が真っ黒になってしまったと母から必死な声で夫に電話が入った。いつも電話などして邪魔してはいけないと控えめな母が、その時だけは画面が復旧するまであきらめず、長電話になった。

 そして、今日も控えめに既読がつく。お母さんはどうやら元気だ。
(土性里花・グループPEN代表)

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